オツトメの後、水田生物研究会のシンポジウムを聴きにB博へ。しかし、クリスマス祝会をサボったのって初めてかも。
シンポジウムの演題は19もあり(この辺の水田生物関係者は勢ぞろいの感があった)、私の共同研究者の発表も2題あった。
全体を通してみると、意外だったのは、無農薬農法が生物多様性に貢献しているという結果がほとんどなかったことである(むしろ地域差の方が大きい).その理由はいくつかあるようだが、農薬そのものの毒性が低下していることに加えて、最後のコメンテーターの指摘にもあったが、農薬を一度でも使用すれば慣行農法とされてしまうので、そもそも"無農薬vs慣行"という2分法が不適当であるということもあるだろう。あるいは、ほとんどのところのように数筆程度の小規模な無農薬栽培では、周辺効果のために無農薬の効果が検出されにくいという可能性もあるのではないかと思う.いずれにせよ、水田生物の研究の視点は、近く大きな転換を迎えるのではないかという印象を持った。