Conservation Medicine

Conservation Medicine: Ecological Health in Practice

Conservation Medicine: Ecological Health in Practice

2002年出版で,今年の生態学会の自由集会でA川さんが紹介してはった本。執筆者は64人にのぼり,専門分野は医学・公衆衛生学・獣医学・野生鳥獣保護関係が多いが,普通のグローバルな環境問題が専門の人も若干入っている。まだ目次と1,2章までしか読んでいないが,3章以降(29章まである)のタイトルを見ると,"health"が問題にされているのはヒトとwildlifeが大部分らしい。Key termらしい"ecological health”が何を指すのか知りたくて第2章"Defining Conservation Medicine"を読んだが,よくわからなかった。第3章に,本書の各章で扱っている内容の関わりを示すダイアグラムがあるが,"pathogens, parasites, pollutants"はひと括りの囲みに入れられているので,どうやら本書で寄生虫はワルモノ扱いであり,保全の対象ではないらしい。多分,conservation medicineがどういったものを指すのかは著者ごとに相当異なると思われるので,Ecological healthとは単にヒトと大型野生動物の健康をひっくるめて指す言葉なのか,それとももっと穿った意味があるのか,いくつかの章を検討してみなければ。