にゃごや

共生センターの研究報告会(名古屋会場)、参加者約300人。
主な発表内容は、河岸構造(地形と植生)と魚類の生息の話、環境教育、メソコスム実験(9月にお邪魔したときに実験池でやってたやつ)、二枚貝保全、ダム下流域の環境について。最近は、実験河川以外での調査研究が多くなった。
増水時における河岸構造と魚類の問題は、ようやく端緒についたばかりという感じで、まだこれからやることがあるだろう(そういえば、カワニナだって増水すると我がちに岸へ上がってくるなあ)。メソコスム実験も、結論を出すにはもうちょっと傍証が必要かな。だいたい、ナマズって餌をどうやって探索するのだろう、目で見つけて追いかけるのか、それとも待ち伏せ型か?
K野さんの発表した、ダム河川の下流における支流の役割は、九州の大山川を見てきた身としてはとても説得力がある。ダムを造る必要がどうしてもあるとしたら、せめて支流は保全すべし。しかし、大山川では地元の方々が水量増加運動を展開している傍らで、最大の支流にもダム建設中だ。そして、そのダムを誘致したのもまた地元の方々なのである。この矛盾がつらい。
過去にセンターに勤めていた方々何人かと久しぶりにお会いする。共生センターは旧建設省の実験施設としてスタートしたので、もと研究員の方々の中には、その後河川行政の方へ移った方もいる(公務員の常として、数年ごとに部署を移動する人がほとんど)。河川行政職というのは、要するに住民運動の矛先を向けられる立場であるので、ストレスも多いらしい(無論、行政職の中にもとても地元の声によく耳を傾ける人はたくさんいるし、仕事ストレスはその土地で過去の行政と住民の間にどんなことがあったかに依存するから、一概にどうだということは全くないので、誤解なきよう)。そのうちまた「行政職のホンネ」も聞いてみたいものだが、きっとしらふじゃ話してくれないだろうな。