多賀町立博物館

さて、院生K君の勤め先である多賀町立博物館の夏季特別展が来週までということで、もう今日ぐらいしか行ける日が残っていない。ので行ってきた。多賀町彦根からチャリで30分足らず、近いのであるがまだ行ったことがない。
持っている地図が古くて、道路がだいぶ変わっていたので少々迷い、おまけに夕立にもの襲われてコンビニでしばらく退避を余儀なくされたものの、無事到着。山すその風情ある集落の傍らに立つ、新しくてきれいな博物館である。
まず常設展を見る。ここの「売り」は化石だ。町内の蒲生累層から出てきた哺乳類や淡水生物の化石コレクションが充実していてなかなか見ごたえがある。そういえば、10年以上前に三重県大山田で私が拾った哺乳類の化石骨、当時の三重県博準備室に収められたはずだが、今ごろどこにいるのだろう。
そのあとで表の特別展、K君の努力の賜物である水生生物の展示を見ていたら、背後から声をかけられた。なんと学科の実習助手の方、多賀町民なので図書館に漫画を借りに来たら(最近の図書館は漫画も置いてるんですか…)私を見かけた、という展開であった。そこへK君も来たので、一緒にバックヤードを案内してもらう。
収蔵庫の化石類で、蒲生累層その他の貝を見せてもらう。化石カワニナの実物は少数しか見たことがないのでちょっと興味がある。ムカシイボカワニナとかガモウカワニナという化石種は現生のどの種に近い形態なのか気になっていたのだ。ガモウカワニナは彫刻やずんどうなプロポーションの点でクロダカワニナに一番近い気がしたが、正確なことは胎貝の化石が出ないとわからないだろうなあ。
その後はK君ご自慢の個人コレクションを見せてもらう。只今論文執筆中の○○○の標本も。ふうむ、こんな顔をしているのか。
帰りに、なんとタイミングの悪いことにまたまた夕立である。新幹線の高架の下で雨宿りをしていたら、偶然さきほどの実習助手さんが車で通りかかり、傘を貸していただいた。どうもありがとうございました、助かりました。