今日はかねてからの計画通り天野川の支流を見て回る。天野川は、長岡と息長がゲンジボタル発生地ということで地域指定の天然記念物なのだが、K茂先生の話ではホタルが多く出る場所は限られているという。それで、一度現場を見てみることにしたのである。天野川は私も院生時代から何回か行ったことがあるが、最近の変化の様子を改めて知っておく必要もあると思った。
天野川本流は上流に行くに従って汚くなり、下流になると支流が流入するのできれいになるという変な川だ。まず上流を2地点回って、次にホタルがいるという旧山東町内の支川に行く。ここはたしか院生の時に来たことがある場所。カワニナはぎっしり生息していたが、両岸の護岸ブロックが高く、その上は農道で日差しを遮る物がまったくない。地面は砂利交じりでかなり堅そうだ。これではホタルが蛹化できる場所はかなり少ないだろう。
午後のスケジュールに行く前に、以前K尾君から聞いた山室湿原へ行ってみる。K茂先生も行ったことがないということでちょっと迷ったが何とか到着。おやおや、ハンノキの茂みがあって、小さいけれど立派な湿原じゃないですか。木道が整備されていて、その下にはミズゴケが厚く茂り、サワギキョウやサギソウが今しも見頃。ハッチョウトンボの撮影をしておられる方が一人いた。O先生お求めの腐食に富んだ茶色の水も流れている。うーん、こんな近場にこんな面白いところがあったとは、滋賀県あなどれず。
昼食は醒ケ井駅前の水の駅でK茂先生お勧めの和食バイキングを食べて、午後は支流である醒ケ井の地蔵川と丹生川の湧き水地帯を回る。コモチカワツボが入っていないかと注意して見たが、幸い見つからなかった。こんなところに移入したら恐ろしいことになりそうだ。
最後に天野川本流の中下流部とその支流を見る。院生のころは中流にスナヤツメがうようよしていたが、その後数年経って行ったときは、シルトが増えてスナヤツメの姿は見られなくなってしまっていた。今も、スナヤツメのいそうなきれいな砂場はあまりなさそうに見える。なんでこうなってしまったのだろう。
最後に、近江町の役場裏へ案内されて、けったいな物を見させられた。ここではちょっと説明しかねるので、興味のある方は現地へ行くことをお勧めする。多分、説明がなくても一目で「けったいだ」と納得していただけるであろう。
夕方、大雷雨の中を帰学。K茂先生、一日ありがとうございました。