の日。昨晩は、朝寝坊して講義をフケる夢を2回見た。
1限目は1回生向けの学部共通リレー講義「環境科学概論I」。一般的な保全生物学の話は前の回でKさんが喋っちゃっているので、私は陸水の入門的な話にする。最初に、陸水環境とパラレルである島嶼生態学の基礎を話して、陸水生物の個体群の脆弱な一面を解説する。次に私たちがどのぐらい水を使っているかという水資源の話、それから川や湖の利水・治水の話を、歴史的なことも交えて説明し、日本の陸水環境がどれほど人間にいじり倒されているかを知ってもらう。それで、陸水生物の保全は急務なんだよ〜という結論。
授業感想のアンケートはまだ全部見ていないが、やはり学科によって関心のありどころが違うので、なかなか全員が興味を持つようにはできないだろう。環境生態学科の学生は、やはり「生物の話をもっと」という要望が多かったが、生物の話から始まっても生物の話だけで閉じなくなるのが環境科学なんですよ。
来週は筑後川を題材にして人間による川利用の実際を話すつもりにしているが、今日のアンケートの分析次第でどこに比重をおくか考え直さねばなるまい。
2限目の会議を挟んで、3限目は「陸水生物学」の9回目。今日は水田生物の話で、一応私としては先週の琵琶湖の固有種の話とセットのつもりである。水田生態系の保全という問題は、一般的な希少生物の保護や固有性の高い自然環境の保全とは全く論理が違うということを強調する。学生の半分以上が生物資源学科(農学系)なので、彼らにしてみればよく知っている話で少々退屈だったかもしれない。この大学には農学専門の人が何人も居るので、来年までに私もよく勉強して内容を濃くしていかなければならないだろう。
夕方、アユの水替えに湖沼実験施設へ行っていたら、丁度実験をしていたM尾さんたちといっしょに、M田村さんにお茶に呼ばれた。ところが、教官室でコーヒーをいただいていたら、気分がリラックスしたせいか猛烈な疲労感に襲われ(私にカフェインなど効かない)、自室へ戻ったものの遂に昏倒する。1限目のアンケートの整理だけは今日中に済まそうと考えていたのだが、諦めた。
やっぱり講義会議講義という時間割はきつい。今夜は自宅でゴロゴロしながらこれを書いています。