焼きそばごちそうさまでした

N間さんから,エコキャンパスプロジェクトという活動(どういう組織なのかよくわからないが,学生を中心に教員も混ざっている所帯)の新歓のお誘いを受ける。大学の片隅になにやら立派なお家があり,そこが根城だそうな。
今日初めて報告書を読ませてもらったのだが,主に生物を観察しているグループと,木工をしているグループがあり,前者は犬上川の流域管理にかかわったり,後者は地元で解体される蔵を一軒もらって構内に移築したりと,なかなか地元とも上手く交流してキャンパス環境の改善につとめているようである(コメントをくれた2回生諸君も来てましたね!)。
生態系と建築系の学生が多数派なわけだが,この組み合わせはなんとも有望である。以前,D研究所に勤務していて,初めて工学系の方と話をしていて非常に強く感じたことは,工学は作ってなんぼの世界であり,ものを「放っておく」という発想はあまりない,ということである。建物は作り上げて行ってハイ完成という時点がベストなのであり,あとは時間と共に劣化していって,維持管理が必要になり,何十年かすれば耐用年数が来ておしまい,ということだ。もし,「森を作ろう」ということになったら,生態学者なら「人の立ち入りを禁じて100年放っておけ」というだろう。工学者なら木を植えていきなり立派な森を作るに違いない。
もちろん,こんな工学者ばかりではないだろうが,今後は生物の「どこからかやって来て,住み着いて,育って,成熟して,環境を変えて,次世代を残して,死んで」という時空間のスケールを熟知した建築家や土木工学者がどんどん育って欲しいものである。
水生生物の報告がまだだったのだが,あの環濠もなんとかせにゃならんだろうなあ…