アンティーク市でサナダムシを探す

午前、O先生夫妻とホテルからほど近いノッチンヒルのポートベロー・アンティークマーケットを見物に行く。お土産探しでもあるが、私の目当ては日本の古本屋でも時々出ている100〜200年前の博物学書の図版である。
そのような図版を売っている店はいくつもあって、きれいに装丁してある場合も少なくないが、そういう店のは概して高いし、人気のある花鳥や建物などのキレイな図柄ばかりだ。そこで、店の隅っこにバラ積みになっているやつを片っ端からめくっていったら、単色刷りのを1つ見つけた。見事な無鉤条虫の全体図であるが、紙質はよくなく、たった2ポンドであった。それを購入する。別の店でもう一点見つけたが、それは表に鉛筆の線が走っていて、あまりにも保存状態が悪いので買わなかった。
午後はDowneのダーウィン博物館を目指す。ところが、最寄り駅のBromley Southまで行ったところ、バスが1時間に1本しかないことが判明した。今日は夕方にO先生ご夫妻らと会食であり、遅れるわけにいかない。そこでDowne行きはあきらめて市内に引き返し、St. James Parkでまたしても庭と鳥とリスを堪能した。
夜、O先生夫妻と、その御友人のI教授夫妻、N教授夫妻(いずれも初対面)と会食する。全員、教育学が専門の面々である。N教授から「福岡教育ならX教授と十数年来の知り合いでして…」と自己紹介され、約3秒間視線が宙を舞った。