一仕事終了@マニラ

一昨日、山中でのフィールドワークから帰還。フィリピンの大学は来週が丸々お盆休み(諸聖人の日)なので、この週末から帰省する学生が多く、構内は比較的静かである。

フィールドでは前回、貝の生息が高密度だった2地点で採集することにしていたのだが、もっとも感染率の高かった下流部へのアクセス道路の状況が悪化して車が入れなかったため、別の場所に変更して採集をした。ところがフィリピンの学生が地元のトライシクル(サイドカー付きの二輪タクシー)と交渉して予定地点まで乗せてもらえるように話をつけ、悪路2kmを走って(カワサキのエンジンってすごい)貝採集を行うことができた。その後ホテルに戻り、フィリピンでセルカリアの研究をしているAさん同行のT田さんと一緒にセルカリア検査。8月に出た種は概ね出たものの、感染率はかなり下がっていて心許ない。目的のデータはうまくとれるだろうか。

マニラ帰還の翌日はUSTで、主に学部生や修士の学生を対象として環境DNAのワークショップ。これは主に同行のT辺さんにお願いしていたのだが、前日にレクチャー時間が2時間半と聞いて真っ青。3人で相談して、最初にT田さんが分類学における遺伝子データの利用、次にT辺さんが環境DNA概論、最後に私が寄生虫学への応用という順番で話すことになった。私はこういうこともあろうかと往路の機内である程度準備はしていたが、T田さんの方は完全にいきなりの無茶振りで、一晩でプレゼンテーションを準備する羽目になった。とにかく3人で2時間半の英語講義を乗り切り、盛大にホッとした。今日は1日大学近辺でゆっくりする予定。