最終講義

今日は学科のK教授の最終講義。研究所で地震活断層の研究を続けてこられたのが、防災教育の必要性を痛感して大学に来られたという経歴である。阪神淡路大震災東日本大震災の時、避難の妨げとなったのはどんなケースかという例をいくつかお話されて、私も阪神淡路大震災のとき関西人の地震への備えの無さに驚いたのを思い出した。私は関東育ちで高校は東海地震警戒区域内だったので、地震が起きたらまずどうするかとか、寝床の周りに倒れるような家具を置かないなどの安全教育はかなり受けている。それで阪神地震のときはまず火の元を確認し、次に服を着替え、それから窓を開けて近所の様子を確かめた。ところが他の人の話を聞いたところ、地震の後、棚から落ちたものを戻して二度寝したという人がいて驚いた。当然、余震は来るだろうし、自宅が大丈夫でも隣近所から出火という場合もあるので強い地震のあとはすぐに避難できるよう準備するのが鉄則だが、そういうことを全く知らなかったらしい。防災教育の地域差というものを実感した。今は東日本大震災熊本地震の教訓がたくさんあって子供たちはしっかり今時の安全教育を受けているだろうから、むしろ大人の方が危ないのかもしれない。