@宮崎

ポスターを抱え、飛行機に揺られて(ドリンクサービス中止になった)宮崎。滑り込みで寄生虫形態分類談話会、続いて生態疫学談話会。今回は期せずしてどちらも世話役が話題提供することになり、分類形態の方はK持さんによる深海魚寄生虫の話。ああいう超pelagicな魚にも結構吸虫がついているのだが、第一中間宿主(軟体動物)は何なのだろう。浮遊性巻き貝なんかだろうか。生態疫学の方は地元宮崎大のY先生により、昨年に引き続いてシカ・イノシシの抗体検査による寄生虫感染検査の話。野生鳥獣の場合は、寄生虫フリーが保証された個体がそうそう得られないのでネガコンを得るのが難しく、ちゃんと信頼できる判定結果を得るまでのプロセスはなかなか大変だそう。K野さんは、おそらく日本一分類の錯綜している寄生虫、メタゴニムスの話題。昨年、ネオタイプ指定と分子系統解析を伴う論文を出されたけれど,K野さん曰く、従来の種キーに当てはまらない個体はまだぞろぞろ(地点によってはそれが優占種)出てくるという。分子系統、もう少しサンプル増やさないとダメだろうなあ。あと第一中間宿主・終宿主との関係も「全く不明」と言える状態なので、分類系統の全容解明までの道のりは遠い感じがする。

科博K持さんの発表。

Y先生による、ジビエ寄生虫検査の発表。とても役に立つ。
その後は恒例の百本会、今回は大学院生や若手研究者の参加が多く、旧来メンバー皆で「この会の平均年齢がこんなに低いことあったっけ?」と驚く。嬉しい世代交代である。願わくばこの会を潰さないように継続参加して下さい(新世話役からのお願い)。その一方で私は学会の今後を憂えるK大姐様から懇々と説教を食らう。うーん、個人的には何の益にもならないので今までずっと逃げてきたけれど、もう逃げ切れんかなあ…。