オニバスは気難し屋

彦根城のお堀にS君苦心のエンクロージャーが完成し,先週から捕食者排除実験が始まった。

2種のメッシュサイズの区画と,網のない対象区。

ボートに鉢植えのオニバス苗を積み込んで、設置に出発するS君。

エンクロージャーに苗を設置する。
ところで,この苗は大部分がオニバスの保存に取り組んでいるオニバスプロジェクトさんから分与していただいたものである。ところが,ポットの苗を大学の池などに入れておくと,それまで付いていた葉がほとんど枯れてしまう。どうやら,環境が変わるとそれまでの葉を放棄し,改めて新葉を伸ばす性質があるように見える。ということは,何度も移植すると,この植物にとって結構なストレスとなって枯れてしまう可能性がある。この実験が上手く行くかどうかは,エンクロージャーに移したオニバスが(捕食圧を排除すれば)ちゃんと育つかどうかにかかっているようだ。たまたま作業中にオニバスプロジェクトのメンバーの方が通りかかったので,いろいろお話を伺うと「もっと苗が入り用なら,必要なだけありますよ」とのありがたいお言葉。S君が卒論を書けるかどうかは,オニバスプロジェクトさんのご協力次第もしれない(笑)。