ABS問題に関する説明会

貝類学会の方からこんな案内が回ってきた。分類学関係の方は特に面倒なことになりそう。

日本分類学会連合の主催で以下のように「ABS問題 に関する説明会:生物多様性条約に関連して,海外でのフィールド調査,生物 試料の国内への持ち込みに関する手続きと注意点等に関する説明会」を開催し ます.海外で野生生物の調査をしたり,あるいは海外の生物試料を日本に持ち 込んでおられる研究者の方には,大いに関係する問題です.

この問題に関心をお持ちの方でしたら,どなたでも無料で,さらに事前登録な しで,この説明会に参加していただけます.関係しそうな方が近くにいらっし ゃいましたら,このような説明会が開催されることを広く知らせていただけれ ば幸いです.よろしくお願いします.

「ABS問題に関する説明会:生物多様性条約に関連して,海外でのフィールド 調査,生物試料
の国内への持ち込みに関する手続きと注意点等に関する説明会」のご案内

 生物多様性条約(1993)ならびに名古屋議定書(2010)に関連して,基礎生物学分野の研究者が海外でフィールド調査をする,海外から生物試料を日本に持ち帰ってくる上での手続き,注意点などを,日本遺伝学会でこの問題の担当者を長年務められて問題点の整理をされている渡邉和男先生(筑波大学)に説明していただける会を設けました.
 分類学生態学をはじめ基礎生物学分野の研究は,一般的に経済的利益は生み出さないので,特に生物多様性条約の「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な分配(Access and Benefit-Sharing:ABS)」に関係する規制は受けないと誤解されている研究者も少なくないようですが,それは誤りです.さらに,現在,環境省は,名古屋議定書に係わる日本国内の措置(法律・規則を含む)をどのようにするかについて検討会を定期的に開催しています.これはつまり,海外から不適切に生物標本などを日本国内に持ち帰ってきていると,近い将来,日本の法律によって処罰されるようになることを意味します.この機会に,生物多様性条約への我々研究者の対応について一緒に理解を深めていただければ幸いです.

「ABS問題に関する説明会」
日時:2013年1月11日(金)13時〜15時
場所:東京大学理学部2号館4階大講堂
講師:渡邉和男先生(筑波大学,日本遺伝学会ABS問題担当者)
(参加費無料,事前申込み不要)

世話役&問い合わせ先:日本分類学会連合 副代表(ABS問題担当)
村上哲明(首都大・牧野標本館 nmurak@tmu.ac.jp)