ここまで書くのは当時としても珍しいかな

PARACONのデータベースに使用するために,寄生虫学会の古い抄録をめくって情報を集めていたら,ふとこんな記事(1982年)が目に留まった。

D. p.(原文フル記載)感染,わが国最初の症例 ○○・××・△△(○○医大・医動物)

症例 ●○●○(原文:●には漢字が入っている),男,34才,京都市在住
患者はチンパンジーの観察研究のため197×年以来数回アフリカのザイールに長期滞在し,帰国すると当教室で熱帯病の相談に応じていた。今回も三日熱マラリアアメリカ鉤虫に感染していたので,その治療のため第三内科に収容した。…

個人情報管理がまだおおらかな時代だったとはいえ,ここまで書かれりゃ(名前が半分曝されている)一発で誰だかバレる。
当人はご存知なのかどうか,今度会ったら聞いてみよう。
念のため補足。D. p.はアフリカではありふれた寄生虫で、たいした症状は出ないようです。マラリアの検査の際に偶々見つかって、日本では珍しい記録だったので学会ネタにされてしまったのでしょう。