サイクリング日和

先月取ってきた貝で実験に必要な数の繁殖母貝が確保できなかったので,追加の採集のため西浅井町へ。今日は単独行で,つまりは公共交通機関使用である。
長浜から今津行きローカル線に乗り換え。この区間は,今まで交流区間だったために新しい車両が乗り入れられず,直流ー交流切り替えのできるローカル線が3両編成で細々と走っていたのであるが,来月下旬からとうとう直流化されることになり,京阪地区から新快速が乗り入れるようになる。そのため,現在,どこの駅も突貫工事でホームの延長と駅舎の新築工事の真っ最中で,駅につくたびに「ホームは工事中ですので足元にお気を付けください」のアナウンスが繰り返される。便利になるのはうれしい反面,湖北の鄙びた雰囲気も今年が最後かと思うと少々さびしい気もする。
永原駅(ここもコミュニティセンター兼用の新しい駅舎に変貌していた)からはレンタサイクル利用。これも最近できたシステムだが,マキノ〜米原間の全駅と菅浦で乗り捨て可で,非クルマ族にはありがたい。実は滋賀県はレンタサイクルは充実していて,新快速の止まるような駅にはたいがいあるので,貝取りには重宝である。
まず大浦川へ寄って前回足りなかったハベカワニナを採集してから,7km離れた菅浦へ。さすがにこの奥琵琶湖をチャリで走るのは初めてだが,改めてサイクリングロードとして最高だなと思う。クルマの窓越しに見るより山の緑も水の色も濃いし,何よりもチャポンというかすかなさざ波の音を聞きながら走れるのがよい。秋空をヒヨドリの小群が渡る。
菅浦まで所要30分,採集自体は15分で終了して,また永原へ引き返す。大浦の町近くで,道路から逃げてゆく雄のニホンザルを一頭目撃した。十数年前,キャンプ場の建設を手伝いに来ていた時はよく見たけれど,近ごろはとんと見なかったので久しぶり。この辺はカモシカもよく出る。
今度は,休日にでもチャリで一日湖北を回ってみたいもの。