となりの県水産試験場で,1年間の研究成果の発表会があったので聞きに行った。
午前中は外来魚関係の研究がいくつか。近くの内湖で,漁業者の方と水試が共同でブルーギルの駆除を行ったところ,エビ類やカネヒラが増えてきたという話。深泥池を始め,近ごろはだんだんと外来魚駆除の成果が上がってきて,在来小型魚類の姿が再び見えてきた場所の話をちらほらと聞く。やはり,実行あるのみという信念が結果を生んでいるのがよくわかる。私もいくつか外来種の研究をしているが,具体的にどういう対策をしたらいいのか提言できるように,しっかりデータを取らなければ。
午後は魚病研究班の発表で,ギロダクチルス症とコイヘルベスの話を聞く。一昨年のヘルペス大流行で,琵琶湖のコイは生物量にして約1/3が死亡したそうだが,小型固体の中には感染しなかった個体も多かったらしく,抗体陰性の比率が高いという話。つまり,感染にはある程度の条件が揃うことが必要で,同じ水系の個体が100%罹患してしまうわけではないらしい。どういう感染ルートなのか,興味が湧く。
学会発表の資料にするため,中国の淡水魚に寄生する腹口類の種類をリストアップ。ところが,宿主の名前が簡体字の中国語でしか書かれていいないため,何の魚やらわからない。仕方がないのでFishBaseで中国語の魚名をブラウズして検索する。ところが,検索欄に入力する字がこれまた日本では使わない漢字のオンパレードなので,EGBridge簡体字の文字パレットの中から探し出してコピペするしかない。そんなこんなで恐ろしく時間がかかった。
お暇な方は以下の魚名(淡水産に限らず)が何だか考えてみてください。
青鱗魚,花鰻,短吻絲鯵,麦穂魚