3回生の実習「環境フィールドワーク3」で、朝から琵琶湖で湖沼観測である。大学の実習船「はっさか」に乗るのは初めてだし、湖沼観測そのものが、自分が学生実習でやって以来だ。今日から2回にわけて、北湖を上から下までめぐり、30地点でプランクトンを採集するという結構ハードなスケジュール。
主に実習を指導するBさんと操船技官Kさん、学生5人に院生1人、あと私(一番役立たず)というメンバーで9時出港。おお、すばらしい船脚だ。「はす二世」より勝っているかも。
40分強で第一ポイントである今津沖到着。到着後に、採水器の部品が揃っていなくて使えないことが判明し、深層採水を諦めてバケツで表面採水することになった。プランクトン採集など、後の作業は順調にさくさく進む。

竹生島付近にて。
ところが、今日はもう一つ作業が加わっていた。今日はやや風があったため、停泊するたびに流されないようアンカーを下ろさなければならなかった。で、観測が終わるたびにアンカー(重さ10キロ)を引き上げるのだが、アンカー用のウインチというものがないので手作業である。学生諸君が総出で、交代でロープを引っ張るのだが、今日のポイントである竹生島周辺の奥琵琶湖の水深はだいたい80ー90mくらいあり、アンカーを上げるのは1回につき10分近い肉体労働と相成った。お疲れさま。

引けよ引け引け。
午前中に今津ーびわ町のラインを終了、午後は長浜沖から安曇川沖の、琵琶湖でもっとも幅広いラインに入る。ところが、昼頃には一旦収まっていた風がまた吹き始め、沖合には白波も立ち始めたので、午後は3ポイントだけ観測して打ち切りとなった。琵琶湖の船は海の船と違って波に弱い。
帰港は2時過ぎ、帰り道はかなり波で揺れたものの、とりあえず船酔いする人もなく無事に帰ってきた。私は船酔いはほとんどしないが、やはり5時間も船に乗ったのは久しぶりなので、下船後ちょっと頭がふらふらした。修業が足りぬ。