朝からこんなの書いていていいのかな。
「あればいいな」が現実に…今後30年を科学者が予測
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050124-00000101-yom-soci
よくある未来予測アンケートだなと思いながら読んでいたら,最後で卒倒しそうになった。
文科省は集計結果を回答者に示し、同じ設問に再度回答してもらい、予測を収れんさせる。結果を科学技術政策の指針となる第三期科学技術基本計画(2006―2010年度)策定に役立てる。
え,えっ,こんないいかげんなアンケート結果をもとに基本計画立てるわけ?
そういえば,ウチの大学でも今月トップからのアンケートがあったんですけれど,その内容が「大学の理念・目標と,各教室の教育目標との関連について」というものだった。
…そもそも,理科教室独自の教育目標なんてあったっけ?もしあったとしても,「大学の理念・目標」なんて何の具体性もない美辞麗句,これとあれとどうやったら関連がつけられるのか。
「具体的教育目標 豊かな人間性を育てる」…これに達成度を5段階で答えるわけだが,理科教室としてどうやったら達成できるんでしょうか(会議の席で「馬鹿馬鹿しい」と明言した人もいましたよ,ここだけの話)。
このアンケートをもとにして大学が「効果的な教育実施体制」になっているかどうかを検討するそうです。それでまたぞろ組織いじりを始めるんだろうな…
しかし,アンケート結果を元に計画や方針を立てるということは,「我々はその分野のことを何にもわかっていません」というのを公表するに等しいね。
さらに言えば,その分野のことがわからないならわかる人をスタッフに加えれば済むのに,回答者には何の責任も生じないアンケートというものを拠り所にして計画を立てるということは,その計画に対して責任をとらないという態度の表明じゃないですかね。