今日はねじり鉢巻きで30本超のレポート(分量は少ないけれど)を読んで、コメントを入れて返送。その後、100本超の試験採点にかかる。幸い、オンライン上でのトラブルはなく、全員時間内に提出してくれた。よしよし。採点は明日までかかりそう。
試験期間中
テストの採点&週末のテストの問題作成。オンラインだと持ち込み可になるので例年と問題の傾向を変えざるを得ず、結構大変。追試や途中で誤送信してしまった学生のための別問題も作っておく。
試験週間
3回生の選択授業のオンライン課題提出(という名の試験)日。先週、1回生の授業での感想提出の時、Formsへの接続トラブルが続発したので、一応予備問題も用意して試験時間中はずっとパソコン前にスタンバイしていた。先ほどFormsを確認したら,履修した全員がちゃんと時間内に提出していたようでホッと一息。やれやれ。さて次は金曜日の1回生のオンライン課題の準備だ。
それはそうと、先月末から大学教務に問い合わせのメールを出しているのに返事が来ない。今週の土曜日は休日出勤するのかしないのか、早く教えてくれ。
卒論の題目を非開示に?
大学の多くの研究室の公式・非公式のウェブサイトでは、その研究室に所属した学生の卒論や修論、博論のテーマを公開していると思います。その研究室に入ったらどんな研究ができるのか、最もダイレクトな情報が得られますから、大学選びや大学院選びの参考にしたという人も多いのではないでしょうか。
ところが、下記の論文によりますと、大学での卒論、修論、博論の公開については、「独立行政法人における情報公開」と「個人情報の保護」という対立した2つの側面があり、国立大学協会も事実上公開の可否は「各大学に投げている」状態のようです。この中で博士論文については文部省令「学位規則」によって公開が決められており、平成25年までは国会図書館や各大学の図書館、それ以降はネット上で公開することとなっており、多くの大学ではリポジトリ等を作成して公開しています。それで、私は博士論文は全部、何らかの形で公開されるものだとずっと思っていました。しかし、聞いたところによりますと上記の「学位規則」に罰則はなく、もし公開用のデータなどを渡さなければ、事実上非公表にすることもできるそうです。下記の論文によると、それどころか国立大学の中には堂々と「博士論文も非開示」としているところもあると初めて知りました。かなり驚きです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/archivalscience/3/0/3_12/_pdf
ところで、ウチの大学は今まで、学部年報などにその年の卒論や修論の題目を載せてきましたが、今、それを非公開にする、という通達が来ています。卒論や修論の本文ではなく、題目です。著者である学生の名前を伏せても駄目だというのです。卒論や修論の著作権は基本的に学生のものなので、本人の同意なしに開示してはいけないというのはまあ理解できますが、同意の有無に関わらず開示は駄目、著者名を伏せても駄目というのはなぜなのか、まったく理解できません。その研究室の仕事内容を最も直接に示す卒論の題目さえ非公表というのは、それこそ情報開示の原則に反するのではないでしょうか。それから、以前前職の大学で、学生の卒論の内容を自論文として紀要に掲載した教員が盗用と認定されて懲戒処分になったことがありましたが、卒論の非開示というのはこのような「学生の研究の横取り」の横行を招くことになるのではないか、ということを危惧する内部者もいます。いったいどうしてこんなことになったのでしょうか。