茹でガエル

朝、出勤すると研究室周辺に胸が悪くなるほどシンナーの臭いが充満していた。昨日から斜め前の実験室で床の張り替え作業をしており、その溶剤らしい。廊下の窓という窓を全開にしたが、今日一日この臭いの中で過ごすとなるとちょっと堪らない。隣の研究室の秘書のDさんがいたので「この臭い耐えられる?」と聞くと、「ドアを閉めておけば大丈夫。昨日はもっとすごかったです」という。
…私は、昨日はなんの臭いも感じなかったのだが、どうやら徐々にシンナー濃度が上昇してきたので、鼻が麻痺して臭いがわからなくなっていたらしい。そこでハタと思い当たったのだが、昨日の夕方にどうも胸が悪くなり、心的ストレスが胃腸に来たものと解釈したことである。さては気付かずにシンナーを何時間も吸っていたのか!そりゃ気持ち悪くなるのが道理である。