県庁から,国土計画審議委員をもう一期やってくれという依頼が来たので,かねてから疑問だった第三次国土利用計画の最終評価について尋ねてみた。その話によると、評価をしていないわけではなく、内部資料はあるという。ただし、ほとんど数値部分の達成度だけのざっくりしたものであるらしい。全国的に見ても,ちゃんとした評価システムを持っている都道府県はほとんど(一つも?)ない由である。
国土利用計画が本当に実際の土地利用の指針として役に立っているのかというと、たとえば市町村が計画した開発に県がストップをかける場合,国土利用計画を根拠とする場合があるそうだ。ただしそのような場合,県側にとっては成果であっても、開発計画を止められた市町村の方は当然激怒しているので、公文書に「計画の成果」として堂々と掲載するというわけにはいかないらしい。まあ確かに,そんなことしたらもう全面対立だもんね。
といっても、計画である以上,達成度の評価がなければ無意味なお飾りにすぎないので、第四次利用計画の時にはきちんと実施するため,お役所の中でもそれなりの動きはあるようだ。それなら、この利用計画もまったくの無駄にはならないかもしれない(いや、税金を投じて作った以上,無駄にしてはいけないのだけれど)。さて次期は利用計画遂行のためにちょっとましなシステムがつくれるだろうか。