年末からPCRの機嫌が悪くてデータが増えず,とうとう生態学会の要旨の期限は明日に迫ってきた.しかたなく途中までの要旨とする(いつものことだけれど).
今日は本年度の導入教育の情報交換会.ウチの学科では今年初めての試みとして教育ディベートをやってみた.やってみてわかったのだが,おそらく議論というもの自体が初めての経験である1回生諸君には,もちろん論旨のまとめ方やプレゼンの仕方の勉強になるのみならず,コミュニケーションのマナー(個人攻撃をしない,一方的にまくし立てない,等々)をも学んだ意義が大きかったのではないかと思う.そう思うと,教育ディベートは単に大学での学習に役に立つという域を超えて,今後の日常生活にも大いに役に立ってくれるかもしれない.
実施した教員の意見を聞いて見ると,意外と難しかったのが論題の設定だったそうである.今年の論題は「日本のレストランでは割りばしの使用を禁止すべきである」「日本は主食の自給率を100%にすべきである」「日本の河川改修はすべて多自然型工法を取り入れるべきである」の3つだったのだが,これでも語の定義にかなり(やろうとおもえば)幅を持たせることができ,班によっては「『割りばし』とは,輸入材を使ったものを指す」とか「『主食』とはコメのみを指す」など,かなり強引な定義をしたところもないではなかった(当然,議論は咬みあわなくなる).できるだけ定義に曖昧な余地を残さないお題というのはかなりよく考えて設定しなければならない.来年度はまたこちらにお鉢が廻ってくるので,それまでの宿題である.