学会最終日

K野さんたちの勧めに従い、ホテルのパソコンを借りて一応帰りの便の予約を確認してから会場へ。
午前2つめのセッションは魚類寄生虫へのArtificial impactsの話、座長がSuresで発表者がT. Scholz, D. Marcogliese, M. Torchinという豪華メンバー。Scholzさんは魚の外来寄生虫に関するレビュー、その例の中にはアジアの寄生虫であるCentrocestusが、ヌノメカワニナの移入に伴いアメリカ大陸で分布を広げているという話も。Marcoglieseは例のモントリオールの下水と寄生虫群集の話で、栄養塩の付加により二次生産は上がったが寄生虫の方にはあまり顕著な変化はなかったらしい。Torchinは寄生虫感染による食物網のmodification。盛り沢山である。セッションが終わってからScholzに挨拶したらいきなり抱きつかれた。それはさておき、彼はまた来年B博に来るそうなので、もし条虫の標本が入り用ならばそのときまでに溜めておこう。
午後は吸虫の話でユルロバさんの発表がある。ところが、ユルロバさんの1つ前の発表で座長が「The last speaker of this session is …」と司会を始め、あれ?と思っているうちに、発表が終わると拍手になってセッションが閉じられてしまった。ユルロバさん本人はそこにいたので、どうしたのかと思って行ってみたら、彼女にもどういうことかわからなかったらしく、いきなりロシア語でまくし立てられた。そのあとユルロバさんと何人かのロシアの研究者が座長と何やら揉めている。あとで聞いた所によると、彼女は発表の寸前にspeaker check-inをしたため、その情報が座長に伝わらず、座長は彼女が欠席したものと思い込んでいたらしい。座長は、その後のセッションで発表してはどうかとユルロバさんに言ったそうだが、彼女は今日の夜の便で帰国するため時間が間に合わない。結局、彼女の発表はなしになってしまったのだが、はるばるUKまで来てこの結末は気の毒としか言いようがない。
夕方にはM君の紹介でカリフォルニアのKuris, Hetchingerらのグループと一緒になる。 セルカリア屋のつどいである。