環境FW2

今日から環境FWが本格稼働である。私は「琵琶湖にやさしい水田農業を考える」というテーマのグループなのだが,何はともあれ今日は田んぼを歩く。昨年とは場所が変わり,大学のすぐ横の田んぼだ。

琵琶湖の水位が高い今日この頃,江面川は満々と水をたたえ,咲き残りの菜の花が彩りを添える。…なのだが,この辺は水路にも川にも,異様にゴミ,特にペットボトルが多い。ただ通りすがりに投げ捨てているという程度のものではない。ふと思いついたのだが,この近くには以前市のゴミ埋め立て場があったはずだ。そこからの流出だろうか?そうだとしたら,ちゃんと埋め立て地の管理ができていないわけで,住民には迷惑な話である。
今回の田んぼは琵琶湖に近く,もともと湿田であったと思われる場所で,圃場整備は終わっているとは言え,水路と田んぼの落差は40センチほどしかない。魚道は造られていないが,大雨の日なら,この程度の落差はナマズが飛び越えて田んぼに入れるかもしれない。来週から魚類調査を始めるが,期待できそうである。
道々,M田先生やS戸先生に,かねてから疑問に思っていた米の食味のよしあしについて尋ねてみた。実は,昨年滋賀に引っ越してきて,はじめてこちらの米を炊いた時,炊飯器から立ち上る湯気のにおいが福岡の米と全く違ったので驚いたのだ(もっとも,2回目以降は慣れたのか,気にならなくなった)。曰く,おいしい米がとれる田んぼというのは,砂地で,土質の痩せたところであるそうだ。つまり,収量の少ない田んぼの方が米の味は良いらしい。以前,岐阜の農協に勤めていた方から,「ダイコンやニンジンも適度に「苦しんだ」やつの方がおいしく,苦労知らずにぶくぶくと太った野菜は間抜けな味になる」と聞いたことがあるが,米も事情は同じらしい。ストレスがかかった方が,いろいろな代謝産物をためこんだりして味わい深くなるのだろう。
もっとも,炊飯器の湯気のにおいの違いについては,精米方法の違いによるところが大きいのではないか,という話であった。