共生菌とウナギと京大事件

今日は午後から別コースの修論発表があり,植物と共生菌類の話が面白そうだったので聞きに行ってみる。この菌類は,系統によってvirulenceのあるのとないのがあり,ある方は宿主の稔性を奪ってしまって,胞子によって水平感染する(らしい)。ない方はもっぱら種子を介して垂直感染をするそうだ。野外ではどちらがどう分布しているという話は残念ながらなかったのであるが,それぞれの成育環境のデータがあれば,virulenceの進化を研究するには手頃そうな材料である(もうしているのかもしれないが)。

ウナギの産卵場はグアム沖 東大教授ら、幼生捕獲に成功

http://www.asahi.com/science/news/OSK200602220062.html

以前,Q大でやはりウナギの産卵場の調査をしておられるM岡先生のお話を伺ったことがあるのだが,何もない太平洋の真ん中でひたすら網を引いてウナギがかかるのを待つという,気の遠くなるような話だった。この結果が出るまでに,先行する研究者たちはいったい何回の航海に出て,何日間のネット引きをやったのか,知りたいものである。