話題の続き

朝から,空飛ぶ教授さんが新たな情報を提供してくださり,またこちらも寝ている間に少々考えたこともあるので,ちょっと書いてみる。
助成の選定要件の中に女性研究者の積極的な登用が含まれていることは朗報,少なくとも「絵に描いた餅」で終わることはなさそうだ。
制度的には(特に公務員の場合),女性が働きながら育児をするシステムはある程度できている。しかし,その恩恵に十分あずかれるのは定職に就いている人だけだ。出産や育児のただ中にいる女性研究者は20代後半から30代,年齢的にポスドク・任期付き助手・非常勤講師などの不安定な身分であることが多いだろう。フルに研究活動のできる状態の人でさえ,研究歴をつなぐのは容易ではない現状の中で,育児をしながら業績を稼ぐというのはどれほど大変なことだろう。こういう立場の人に対する十分な支援や,再雇用の保証などが一つの鍵になるように思う。
…しかし,任期や非常勤というのは,そもそも「任期後の身分の保障はしない」という趣旨の雇用制度であって,育児休業に対する身分保障というものとは真っ向から対立するシステムだ。両立するのだろうか?