語彙について

イギリス土産の鳥図鑑をめくっていると、今更のように英語では鳥の種類を表す語彙が豊富なことに驚く。例えば、ガンカモ類で、1単語だけでその種類を表す言葉を列挙するとこうなる。
swan, goose, duck, mallard, wigeon, shoveler, gadwall, teal, garganey, pintail, scaup, pochard, eider, scoter, goldeneye, smew, goosander, merganser
一般名詞と言ってよい最初の3語以外は、ほとんど日本で見られるのと同種のカモを指す。ヒマな方は調べてみて下さい。
…日本語で同じように単語探しをすると、ガン、カリ、カモ、アジ、ヲシ、ハジロ、アイサ、古語のクグイ。これだけか。種類的には日本の方が多そうなのに。
ところが、猛禽類でみると、日本語も結構いい線行っている。
(英語) hawk, kite, harrier, buzzard, osprey, eagle, kestrel, merlin, hobby, peregrine
(日本語)タカ、トビ、チュウヒ、ノスリ、ミサゴ、ワシ、チョウゲンボウハヤブサ、ツミ、ハチクマ
独自の単語が多いということはそれだけ昔から細かく認識されていたと解釈して構わないと思うけれど、分類群によるこの違いは何なんでしょうね。日本でも、カモ類は昔から狩猟対象なのに、何で単語が少ないんだろう?