大漁

昨日から卒論生のS君がカメの個体数調査を開始し、昨日カゴを仕掛けて今日が初めての採捕となる。今日は時間があったので、どのくらいカメが採れるものなのか見に行ったちょうどサクラも見頃だし
先週の調査ではカメは1個体も目撃しなかったし、今週に入ってもずっと寒い日が続いている。仕掛けた亀カゴは8個だというが、まだ活動が鈍いだろうからまったく期待はしていなかった。ところが、一つ目のカゴにボートを寄せた途端、S君が悲鳴を上げた。カゴの中が大量のカメで埋まっていたのである。苦労してボートに引き揚げたカゴには、あとで数えたら大きなカメが18匹も詰まっていて、総重量はたぶん20kgを越えていただろう。

亀カゴ回収中のS君。

これで1カゴ分の捕獲個体。アカミミガメとイシガメ計18匹。
あと7つのカゴもこのようだったらとても今日中に回収はできないと覚悟したが、幸い、これほど大漁のカゴはなかった。それでも合計50匹を越えるカメにマーキングを施した。調査地全体ではゆうにこの数倍は生息しているであろうが、これだけいれば植生に影響が出るのもむべなるかな。

神妙な顔でマーキングされるカメさん。
彦根城の堀には下水処理水が流入しているため、水温は周囲よりも高い。調査地点は堀の中でも下流寄りだが、それでもS君の測定結果では外気温よりかなり高めだった。まだ日光浴には寒すぎる気温だが、水中では十分活動出来る温度なのだろう。今日、齢査定も試みたが、ここのカメの甲羅にはほとんど年輪がなかった。もしかすると冬も水温が高く、冬眠しないのかもしれない。