最終講義

黒田末壽さんの最終講義を聴いてきた。黒田さんには学生時代にサル山実習でお世話になっているし、私らの世代は真っ先にボノボ社会の研究の第一人者という顔が浮かぶ。そこで、県大に来てから、黒田さんが「地域文化学科」所属で「地域研究論」などを担当しているというのがかなり不思議だった。いったいどういういきさつで高島で牛耕などするようになったのか、それを知りたくて今日の話を聴きに行ったのである。
結果から言うと、やっぱり経緯はよくわからなかった。でも、自分の関心のある分野へ自由に移る、理系文系の境目のない古き良き時代の学問スタイルというか、いにしえの京大っぽい気質は充満していた。やっぱり、大学というところにはこの手の人が3パーセントぐらいいるのが相応しいように思う。
それから、黒田さんは寄生虫学会にもずいぶん貢献していて、全部で4人ぐらいに学位を取らせてあげたらしい。

初めての海外調査先であるワンバ村に到着して、隊長のK納さんは1日後に黒田さん一人を置き去りにして帰ってしまったらしい。