今朝は少し早起きをして,大学への行きがけにキャンパス南側の農業排水路へ寄って貝を100個ほど採った(この水路にはハベかクロダいずれかのBiwamelania属もたくさんいた。琵琶湖流入水路でBiwamelaniaがいる場所は実はわりと珍しい)。これをカップに入れ,実験室でセルカリアのチェックをしている暇がなかったので,そのまま「科学の祭典」のブースへ持っていった。

今日は快晴で,お客さんの出足も好調だった模様。

会場で子供の相手をしながらセルカリアを探した。幸い,採集したうち5個の貝がセルカリアを出してくれたので,「生きた寄生虫を見せる」という目的を無事達成することができた。窮すれば通ず。
今回,展示ブースに寄生虫を持っていったのは,もちろん小学生がこの生物をとても面白がることを前任校で承知済みだからである。寄生虫を気持ち悪いとか汚いとか言い始めるのはせいぜい中学生以降だ。しかし,会場オープン直後,私のブースのある部屋に来た一組目の家族のお母さんが,子供に「寄生虫,こわいね〜」と話しながら出ていった時は少々へこんだ。この材料は学校では教材にはできるけれど,親が一緒の場合は「親の先入観」のハードルが高すぎるかと思った。しかし,その後はあまりそのようなことはなく,一緒に来たお母さんたちも,最初は「えー,寄生虫?」と顔をしかめるものの,あとは子供たちと一緒になって面白そうに実体顕微鏡を覗き込んでいたのでホッとした。セルカリアは小さいが非常に活発に動くので,子供たちにも楽しんでもらえたのではないかと思う。特に,セルカリアを凝視したあと,横に置いておいた「びっくりどっきり寄生虫―だれかが、きみを食べている」を最後まで読みふけっていたキミ,期待してるぞ。

隣の部屋では院生のM鍋さんがプランクトン観察の指導中。

講堂の中には巨大な地球儀が展示されていた。明日は4回生が応援に来てくれるので,他の展示を見て回る時間もあるだろう。
祭典は明日も続くが,私は明日は会場に詰める必要はないので楽である。ともかくこの週末が終われば,9月からずっと続いていた「休む間のない週末」がやっと一段落。