弘前にて

学会2日目、自由集会で話をしていただいたO先生の研究室を、Yurlovaさんと一緒に訪問した。O先生は、専門であるミミズの分類の研究のため、バイカル湖にも何度か行ったことがあり、Yurlovaさんとも話がはずんだ。寄生生物と淡水の食物連鎖をめぐる四方山話の中で、Yurlovaさんが興味深い話を始めた。ロシアにセルカリアの栄養価を測定した研究者がおり、それによるとセルカリアは魚にとって良い餌であるという。セルカリアの中には魚の餌生物に擬態して魚を誘引する種類がいくつかあるが、形態的に擬態するだけでなく、魚にとって栄養になるものをくっつけて誘引する種もあるらしい。種子のエライオソームみたいなものだろうか。その論文について尋ねてみると、残念ながらその著者の論文はすべてロシア語だとのことであった。幸い、Yurlovaさんが主要部分を英訳してくれるというので、ありがたくお願いすることにした。
O先生の研究室を辞したあと、少々市内を観光してから、Yurlovaさんをバスターミナルまで送っていった。そのあと私は空港バスに乗ったが、近くにK医科大のO山先生がいて、学会に来る前に三内丸山遺跡立ち寄ってきたということだった。青森空港からわりと近いらしい。行けば良かった。