対外向け卒論発表会。例の,中学生における進化概念について研究した学生が発表するので,それを聞きに行く。
前にも書いたごとく,小中学生が最初に「進化」に触れる授業は,理科ではなく社会(歴史)である(というか,中学までの理科生物で進化は出てこない)。それで,中学生に進化について知っていることを聞くと,「狩りの生活から農耕の生活に変わったこと」なんて答える生徒もいるそうな。無理もない。
個体発生と一緒くたにしている例も多いが,私的に面白いのは,完全変態の昆虫を「進化」と誤解している生徒の割合が多い一方で,オタマジャクシがカエルになるのは「進化ではない」と考える生徒が多いそうだ。形が変わるかどうかではなく,変化の途中のステップが見えるかどうかが子供にとっては重要なわけだ。では,さなぎの中で起っていることを子供に見せることはできれば,一つ理解は前進することになる。そんな教材はできないものか?