The hippo went to sea

講義の準備をしながら、ミッシングリングの例としてパキケタス(これhttp://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/pakiketasu.html)の資料を調べる。カバに近縁の偶蹄類から進化したということだが、ということはカバはクジラの祖先の生活スタイルを頑固に維持しているのだろうか?海で泳いでみたいと思った革新カバの子孫と、旧来の生活を守り続ける保守カバがと出会って、過ぎにし数千万年を語り合ったらどうなるのかなあ…と、頭の中がいきなりポエムの世界になってしまった。他の職業だったら勤務中に何をアホなことを考えているのかとイッパツ怒鳴られるだろうが、こういうアホなことを考えるのも「本業です」と開き直れるのが大学教員のお得なところである(え、でもやっぱりアホ?)。
でも、「カバとクジラが袂を分かった昔を語る」とか、「他人の一部として生きる道を選んだ好気細菌」とか、「実は血のつながりがあったヒトとキノコ」とかって、創作よりもシュールだし、詩的ですよね。私にもう少し文才があればいいのですけれど。最近読んだ中ではフォーティ「生命40憶年全史」のなかの「地獄の釜ゆでを幸せに感じ、硫黄に舌鼓を打つ」という古細菌がすてきでした。
シンドラーのリストその後
図書救出のタイムリミットが迫る今日この頃、ようやくいろいろな教官から「処分本リストを講座にまわせ」とか「リストの閲覧期間を延長しろ」という要求が出始めた。そこで、来週臨時に図書館運営部会の会議を開いて図書救出の件について審議することになったようだ。こういう、実際の何かの役に立つ会議なら、委員になった甲斐があるというもの。