創意で勝負

昨日は気温が28℃近くの暑い中、FW1の見試しでした。もうこのフィールドで実習をやり始めて3年目ですが、まだいろいろ面白いことを考え出す学生がいて楽しいものです。

昨日の新規トライアルは、「ここぞという場所にクサヨシを植えて魚の隠れ場所を作る」というもの。果たしてこれは根付くのでしょうか?一ヶ月後が楽しみです。

別の班が例の役立たずの魚道に作ったのは、流しそうめん風の竹魚道。わざわざ建築学科の先生に竹の割り方・切り方の指南を受けての作品です。実際に魚が上がれるかどうかは考察してもらうとして、見た目はなかなか楽しげです。もうひと工夫すれば、竹で実用性のある魚道を作ることも可能かもしれません(ヤナのようなものになるかもしれませんが…)。

 

未来の寄生虫学者出でよ

土曜日は隣県から生態学会常連のG山高校生物部の皆さんが来学。対面でお話するのは3年ぶりぐらいになりました。今まで集めた吸虫の成虫、セルカリア、メタセルカリア、卵(?)をもってきて、DNAを調べてすべて連結してしまおうという計画です。午前中から午後6時近くまでかかってアルカリ融解、PCR、産物の精製まで一通りの実験をレクチャーして、皆一所懸命見学してくれました。残念ながら虫卵(?)ではDNAが増幅されず、どうも吸虫卵ではなく別の何かだったようです。しかし、成虫の感染状況についてはとても面白い知見を聞くことができたので、それにより虫卵探しのターゲットをある程度絞ることができるかもしれません。

ともあれ、このような活動をした高校生諸君の中から,将来寄生虫を専門に研究しようという人が出てくることを楽しみにしています。

製造者求む

青丹2つと擦り傷2つをくっつけて出勤。ようやく来週の学会PPTを完成させ、続いて院生の論文コメント。今年は博士後期課程の学生が3人もいて、皆頑張って論文を書いてくれるので赤ペンだけで一日が終わることもしばしば。

ウチの研究室には小型のプロペラ流速計があって、最近周囲の研究室がよく借りに来る。同じものを買いたいという教員もいるのだが、「これは随分昔に当時の水生昆虫研究者の皆さんと大阪のとある町工場とが協力して作った限定機で、今はもう販売していない」と説明するとがっかりした表情だった。もちろん一般の計測機器メーカーから類似品は出ているのだが、だいたい本体もプロペラも大きくて細流では使えず、値段も高い(市販品は10数万〜20数万。限定機は8万円台)。この限定機は、年配の河川ベントス研究者の研究室にはまだあるだろうが、在庫がなくなっておそらく20年くらい経っているし、そろそろ古いのも使えなくなりつつある頃だろう。そろそろ、新しい小型流速計の製造販売に協力してくれる事業者さんがどこかにいないか、探さないといけないかもしれない。

 

飛んだ

帰り道に自電車ですっ転び(今年2回め)。幸い手をうまく着けたので脛にちょっと擦り傷ができただけで済んだ。もう暗い道だったが、後ろから「大丈夫ですか?」と声をかけてくれたのは多分ウチの学生だろうな。

デジタルお絵書き

来週の学会スライドを作成中。ところで、昨年からデジタルお絵書きに挑戦しているのだけれど、今日は定規やペンやスムージングの使い方をかなり覚えて、模式的な図は随分楽に描けるようになった。私のようになめらかな線一つ引けないヘタクソさんにはとてもありがたい。

 

 

スッポンを手懐ける

今度のスッポンは、最初にお世話をしていたIさんやNさんのところでは結構「太い奴」だったそうです。ウチでは今日、やっとピンセットからペレットの直食いをするようになりました。あまり怯える様子はない子ですが、水槽に砂を入れているので潜って寝ていることが多く、なかなか餌のタイミングが合わなかったのでこんなに時間がかかってしまいました。一度、ピンセットから食べるようになれば「人が来ると餌をくれる」と認識するのでぐっと馴れます。

 

休日はもうない

今日は一日中、再来週の寄生虫学会の準備。なんとかDNAバーコードの結果を出し、関連した種の分類学情報を整理するだけで一日終わってしまった。明日はセルカリアのスケッチをやらないと。