淡水貝研’12

今年も淡水貝研でO教大。魚がグロキジウムの寄生に対して後天的に抵抗性を獲得することは知られているけれど、その反応を引き起こすのはどうも免疫系ではなく、グロキの付着自体を阻止するような即効性の何からしい、ということ。忌避物質ではないかということだったが、それならば反応は種特異的ではなく、すべての貝のグロキや、他の刺激物に対しても同じ反応がみられるのかもしれない。
ウチの院生W林さんの発表は、なにしろ先週やっと貝を数え終わったという段階なので解析はまだまだ練れていない。幸い、昨年院の講義で統計学をやってくださったT倉さんが来られていたので、アドバイスを受けることができた。「ちゃんと個体群生態学的に解析したら面白いことになるかも」と仰る気持ちはわからないではないが、「マーキングして移動を調べたら?」とか言われると、現場の貝の密度(数千〜数万個体/㎡)を知る身はクラクラしてきた。もっとも、昆虫屋さんにとっては4ミリの虫1万匹にマーキングするなんて当たり前の作業なのかもしれないが。
発表会のあとの懇親会には、この大学に進学したウチの卒業生Y村君も参入してきた.U西さんとハッタミミズのデータ公表その他についてご相談。この生き物についてもまだもう少しやっておくことがありそう。
懇親会で来年の生態学会(静岡)の話になった。静岡と聞いてW林さんは「行きたい…熱海とか、いいですねえ…」と目を輝かした。そこですかさず「温泉ならY河原もいいよ。コモチカワツボいっぱいいるし、ついでにH田さんの追加調査をしに行こうか?それとも日本一の清流の柿田川で調査にする?」といじめてフィールド調査を提案してみた。ふっふっふ。