ぎりぎりアウト

この時期恒例の琵琶湖クルージング.例年は北湖の30箇所で観測とプランクトンの採集を行うのだが,今年は湖底の低酸素化の影響を調べるということで,トランセクトが1本増えて,観測地点は35箇所.1日フルに回ったとしても3日はかかる勘定である.

幸い,今年の3年生には,極度に船に弱いメンバーはいない模様.
今日は,天気予報では午後に少し風が出るということだったのだが,幸いなことに午後になってもべた凪で,観測は順調に進んでいった.ところが,あと1地点を残すだけとなったとき,やや雲行きが怪しくなり,西のほうには雨足が見え始めた.

あれに追いつかれる前に帰らなきゃね.ぎりぎりセーフかなあ.などと言いながら最後の観測を始めたとき,とうとう雨が降り始め,風も出てきた.私は偶々船室内で風速計を見ていたのだが,あれよあれよという間に針が上がり,あっという間に風速10mを越えた(普段は「はっさか」は風速5mで出航取りやめであり,3年前に対岸で風待ちの末,強行軍で帰ってきたときでさえも風速は7mだった).風の範囲が狭いのか,波は意外に低かったが,とにかくかなり危険な状態であることに変わりはない.片づけもそこそこに皆船室に飛び込んで帰途についた.幸運なことに八坂港にもっとも近いポイントにいたので,じきに帰り着くことができたが,もし湖の真ん中であの雨に遭遇していたら,かなり怖い思いをしたかもしれない.
そういえば,朝,彦根沖を11羽のコハクチョウの群れが南下していくのに出くわした.今年はコハクチョウの当たり年なのだろうか.