メダカの衝撃

飼育実習で使うメダカを近所のホームセンターで仕入れる。ヒメダカ(20円)と普通のメダカ(40円)がいたが、どうせ飼い殺しなんだしと、安い方にする。
私の前に小学生の男の子が店員さんにこう言った。
「黒メダカと普通のメダカ5匹ずつください」
…?普通のメダカ?
よく見ると、メダカの方には「クロメダカ」、ヒメダカの方にはただ「メダカ」とだけ書かれている。そうか、「普通のメダカ」はヒメダカの方か。
それで、私は店員さんに「ヒメダカ20匹ください」と注文した。店員さんは網とボウルを持ってしばし水槽の前に佇んでいたが、やがて振り向くと「あの、ヒメダカって…?」とのたまった。
「そっちの黄色いほうです」「あー、はい」
メダカが絶滅の危機にある理由がなんとなくわかったような気がした。
*晩のおかずのヒラタケを炒めながら、菌類が動物と近縁ということになっても、スーパーではやっぱり野菜売り場の一角にニッチを占め続けるんだろうな、などとしょうもないことを考えてみる。