大雨警報の中

I君の卒論材料の補充のため、共同研究者のM大S君のフィールドへサンプルを分けてもらいに行った。行きがけの車の中で、I君および下の研究室のS木君(愛知県出身)と、愛知の方は大雨で大変らしいよ、ウチの方は降らなかったけれど昨晩は稲光がすごかった、今日も空模様は怪しいね、等々の雑談をしながら調査地へ向かった。
現地でS君とその後輩Hさんと合流したときは時たまぱらつく程度の雨だったので、昼までなんとか持てばと期待していた。ところが、トラップをあげて魚を選別している最中に、ついに本降りの雨となり、雷も鳴り始めた。作業中断かなと思っていると、S君曰く「僕らは雨でもやりますから」ということで、土砂降りの中、カッパも着ずに作業続行している。まあなんというか、たいしたものである(風邪引かないでね)。雨が小やみになった隙を突いて車まで傘を取りに戻ったが、その頃には皆とっくにずぶ濡れであった。
結局、S君が雨の中一時間近くも魚の選別をしてくれ、昼過ぎに私たちのグループは撤収となり、車に戻った(M大2名はさらに夕方まで作業だそう)。その後、カーラジオで、調査地付近に大雨警報が出ていたことを知った。ところが、帰路に彦根市内に入ってきた頃、I君が路面を見て「この辺は全然降ってませんね…」と呟いた。私たちの遭遇した大雨は相当局所的だったらしい。不運と言えば不運である。