博物館と学際領域

今日はオツトメの後、そのままB博へ移動して同博のプロジェクト研究の報告会。博物館の審査員を引き受けて3年めになるが、過去2年間はコロナで対面での報告会はなしだったので、今回が初めての参加となる。で、数あるプロジェクトのうち今日の発表は5件のみ(研究会自体の時間短縮等の理由で件数を減らしたとのこと)。うち3件は歴史系で、時間軸的に古環境学・考古学・歴史学が入り交じるテーマ。古環境学は理系分野で、考古学・歴史学は文系とされているが、互いに重複する部分もあるらしい。ただし、勿論理系と文系ではそもそも問題設定自体が違うので、本来は共同研究どころか「喧嘩になる」のが正常(?)だそうだ。そういう軋轢を超えてどのような学際分野を開けるのかが、博物館の腕の見せ所である。ところで同館では水田生物多様性データベースを構築中だが、このデータベース作りに医学・獣医学寄生虫学者は協力してくれるだろうか。かたや保全、こなた排除のために生物を研究している人が、同じ土俵で協力することができるか、興味あるところ。