この道通るべからず

私の知り合いで、某国立大学医学部の助教をしている方がいます。その方は今まで、同じ研究室の准教授の先生と共同研究をしていましたが、准教授の方はこの3月で定年退職されました。助教の方はそのまま大学に残られたのですが、今日教授に呼び出され「今週末までに研究室を明け渡せ。辞めろとは言わないが,身の振り方は自分で考えろ」と言われたそうです。何を言っても「私には権限がありますから」の一点張りだったとのこと。私も、以前別大学で同じ目に遭い,失職に追い込まれた経験があるので、他人事ではありません(私は「今月末で辞めろ」と言われました)。

この助教の先生の職は任期付きではありませんから、被雇用者としての身分は法律で保証されています。辞めさせる権限は教授は勿論、大学のだれにも(学長にも)ありません。明確な労働基準法違反であり、パワハラです。このような言動が未だにまかり通る(と思っている)この大学、驚きの他ありません。この大学は近年いくつかの不祥事が露見し、昨年は学長までパワハラや不適切発言により辞任するという事態になり、再発防止のために外部通報窓口も設置されています。しかし、内部の体質はまったく変化していないものと見えます。実はこの先生、Twitterで2万人以上のフォロワーをもつ人気ツィッタラーでもあるのですが、このような大学の旧守体質が世間に広く知られ、法と人権に違反した雇用慣習が早く撤廃されるよう、願ってやみません。私が通らされた道を、若い研究者の方にまた通ってほしくありません。

(追記)元ツイートはご本人が削除されましたが、まとめサイトができています。

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