オンラインの成果

先日、オンラインで初参加した米国寄生虫学会ですが、私が未発表データを持っているムシの近縁種についての研究発表がありました。単独ではなかなか論文にしづらいデータだったのですが、向こうのと合わせるとあちらの成果の新規性がぐんとアップすると予測されたので、著者にメールを書いてデータ提供を申し出ました。あちらは既に論文を投稿中だったようで、とりあえずこれはこれで行くというような話だったのですが、今日になって私のデータを加味した共著論文の下書きが送られてきました。やはり私のデータを比較対象に加えたら面白い結果になり、論文を全面的に書き換えることにしたようです。嬉しくなって今日は一日手持ちの標本を再観察したり、あちらが見落としていた文献のリストを作ったりしました。標本箱に何年か眠っていたこの美しいムシ、オンライン学会のおかげでようやく日の目を見そうです。

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