今日は昨日のフィールドトリップの続きの紹介です。次なる訪問地はマニラ湾の南部、国際空港の近くにあるLas Pinas Paranaque Critical Habitat and Eco-Tourism Areaです。ラムサール湿地にも登録されている渡り鳥の中継地点です。

現地に着くなりA先生が「今日は海岸がきれいね!」と声を上げました。エコツーリズムエリアとは言ってもやはりマニラ湾、ゴミは非常に多く、ボランティアによる清掃が欠かせません。水は茶色く濁り、内湾側の干潟は臭いもひどく、そちらから風が吹くとずっと(旧式の)便所の中にいるような感じです。

外側の海岸は貝殻浜です。緑色がかったイガイの仲間が優占種。

昨日は海岸ゴミは少なかったようですが、このカラシラサギの写真を見ていただければ、海岸の状態は理解できると思います。

ガイドの方からマングローブ林の説明を受けます。このマングローブ林は天然ではなく、植栽です。この島はもとはただの砂洲だったのですが、高波被害の軽減などを目的としてマングローブが植栽され、だんだんと堆積が進んで今のような島になったそうです。典型的なグリーンインフラ事業と言えるでしょう。A先生に「日本では大震災の後、各地で海岸林がなくなって壁ができている」という話をしたら頭を抱えておられました。

ここでは各種渡り鳥が羽を休めています。セイタカシギの群れが来ていました。フィリピン固有のアカノドカルガモにも会えました。

学生が海に入ろうとしてA先生に「水が汚いから」と阻止されていましたが、そんな海でも漁をしているらしい人がいました(二人で網を持っています)。この島の管理には地元漁民の方々も参加しているそうです。彼らの漁場環境ももっと良くなるといいですね。