一歩前進

2年前に卒業した学生の卒論を投稿。基本的な生活史の記載だが、彼女の卒業後,ちょっと進展があって意外な生物が主要な第二中間宿主と判明し、個人的には面白かった。考えてみればこの吸虫の生活史も、もう20年近く懸案のままだったわけで、ようやく一区切り付いたことになる。パズルのピースが1つ嵌まったわけで、小さいけれど確実に一歩前進した。
そう言えばこれまでに寄生虫の生活環を確認した論文をいくつ書いたかなと思って,業績リストを数えてみたら、部分的にせよ幼虫期の記載を行ったものが6種(投稿中のが7種目),分子同定などで中間宿主は判明したが形態記載のできていないもの3種,幼虫は記載したが成虫が種まで同定できていないもの2種だった。まだまだだなあ。