卒論でフタゴムシを調べているN君。魚を解剖してもなかなかムシが見つからずに苦労していたのだが,今日解剖した魚からやっと発見。どうもムシの密度がかなり低いらしい。ところで、フタゴムシは2匹が出会うと合体して大きく成長し、成虫となるのだが、相手がいないと体サイズが小さいままで宿主についている(ディポルパ幼生、通称"ボッチムシ")。従って、低密度の場合、別のムシとの遭遇率が下がるのでディポルパのままのムシが多いかもしれないと思い、N君に小さいムシを見逃さないよう注意するように言っておいた。そうしたら案の定、しばらくしてN君が「ディポルパがいました」とやってきた。サンプルとして固定するように指示すると、N君曰く「わかりました、こいつにはボッチのまま生涯を終えてもらいましょう。」
なんだか悲しくなった。