卒論生K君(でかくない方)の材料調達のため一緒に大阪へ。まずは第一中間宿主である二枚貝を、水生生物センターの定期サンプリング地点で採らせてもらう。幸い、この辺りにはヌートリアの痕跡はなく、死に殻はほとんどなかった。比較的感染率の高い大型貝を選び、持ち帰って飼育する。どうかセルカリアがいっぱい出ますように。
その後、終宿主のコイを探しに2地点目の農業用水路へ移動。ところが、危惧していた通り、灌漑期の水路は満々と水が流れ、浅いところでも目視で水深50cm,深いところは1mはありそうだ。少しでも浅いところをさがして歩き回ってみたが、やっと見つけた浅場は濁りがひどく、どうも用水というより農地排水らしい様子で、そうであれば寄生虫はいない可能性が高い。しかも目に付くコイは大抵5,60cmの丸太ん棒のようなヤツで、水揚げして持ち帰るには難儀しそうである。濁った水面に時たま浮かび上がるやや小振りの個体を狙い、二人で2,3投してみたが、結局空振りであった。田植え期が終わるのを待って出直すしかないだろう。胴長・カッパで投網を抱え、陸地ばかりを1時間半も歩き回ったのでいささか熱中症気味。