学会初日

寄生虫学会で松山。行きの特急の中で昨日の仕事が泡と消えていたことに気がつき、記憶を頼りに1時間以上も頑張ってPPTを作り直す羽目になった。最近、出かけるとこんなことばかり。記憶力がどんどん怪しくなっていく。
今夜の宿は道後温泉にとった。まずは一風呂浴びてから自由集会へ。形態分類談話会はT大の院生Kさんによる板鰓類の条虫の系統分類の話題。まずは日本のCairaというところか。板鰓類はその系統の古さによって特異な寄生虫相を有しているが、寄生虫側の分岐は宿主系統関係のみならず、浅海性か深海性かなどの空間分布が重要らしい。板鰓類の寄生虫は大部分がコスモポリタンだが、ハビタットの違いは結構重要だということか。それにしても、日本でようやく条虫の分類を手がける人が出てきてよかった。
その後は生態疫学談話会で、K知大のMさんと私が一席ずつ。Kさんは二生類の真社会性?の話だが、これはもう少し裏を取る必要がありそう。私は昨年のKさんの卒論とチャニー湖のデータと文献探索をぶち込みにした安定同位体の話。Kさんの卒論で仮説を一つ潰すことには成功したが、さりとて新しい仮説が浮上したわけではなく、今のところやや手詰まり感のある話である。しかし、夜の飲み会(100本の会)で元目黒寄生虫館のAさんから、ある1つの対立仮説を検証するのに良いかもしれないサンプルセットのアイデアをいただいた。これはやってみる価値はあるかもしれない。あと、飲み会で将来の科研費申請の可能性で盛り上がる。