調査開始

朝方は濃い霧に覆われていたが、日が高くなるにつれて気温がぐんぐん上昇してきたので(日陰は25℃程度だが、日が当たるとあっというまに汗だくになる)、洗濯をし、ついでに湿り切った布団を干す。
今回は、環境中のセルカリア密度を実測したいと思ってプランクトンネットを持参した.ところが、今年は昨年優占種だった白くて大型のEchinoparyphiumがまったくおらず、多いのは少し小さくてボディが透明なPlagiorchiidae(有剣セルカリア)ばかり。日本の近縁種であるAcanthatriumなどよりはずっと大きいが、見つかるかなあと不安が増す。院生のナターシャ(以後、ナターシャ(小)と記す)とU坂君に手伝ってもらってネットで濾水したが、宿主のLymnaeaの生息地であるヨシ帯は当然極度に富栄養で、ネットの中はたちまち腐植だのウキクサだの生きた貝だのでいっぱいになってしまった.カルガット川の本流で水を汲めばそのようなことにはならないが、ナターシャ(小)はそちらにはいないだろうと言う。でも比較したいからと言って水を汲んでみたが、やはりセルカリアは見つからない。この調査は無理っぽいか。ちょっと以外だったのは水温で、ヨシ帯より本流の方が5℃以上も高かった.ヨシ帯は日陰を作ったり蒸散作用でかなり涼しくなっているらしい。
カワセミ、オガワコマドリを目撃するが写真はうまく撮れなかった。
ヨシ帯にはオカモノアラガイがたくさんいるが、ナターシャ(大)の話では、この辺ではLeucochroridiumが珍しくなく、2007年には感染率が高かったという。それは見たい、ぜひ動画を撮りたい。
夜、今日は初のバーニャ日。ロシア人のバーニャ好きは日本人の風呂好きと同じで、バーニャの中にはお気に入りのスキンケア用品などをあれこれ持ち込んで楽しむのが習慣である。寄生虫レナさんがお肌によいというハチミツを勧めてくれた。塗ってみると何やらブツブツとしたものが混じっているので、「何が入っているの?ハーブ?ベリー?」と訪ねてみると、笑顔で「Insect」と言う答え。瓶の中をのぞいて見ると、ハチミツの中に5cmぐらいの蛾が沈没していた。見なきゃよかった…。