定期のカワヒバリ調査で、紅葉も五分染まり(?)のU治へ出かけた.

定期採集地点の石をめくるとこんな感じである.昨年に引き続き今年も密度が高く、しかも小型個体が少ない。おそらく、猛暑で成長がよく、0+の個体がかなり大きくなってしまったのではなかろうか。

相変わらずアメリカナミウズムシが多い…と思ったが、帰って写真を拡大して見るとアメリカツノウズムシだった。別の少しピンぼけの写真には卵嚢も写っていた.
今日はBB君の案内で,今年から調査地点に加えた、U治川でもっともカワヒバリガイの密度が高い地点に出向いた.この辺に多いということは以前から聞いてはいたが,ややアクセスしにくい所なので,ちゃんと現場を観察するのは今回が初めてである.

川岸の岩のくぼみにはカワヒバリガイの殻が堆積している.南米のカワヒバリの増加が深刻な地域では,川の砂浜に貝殻が堆積して水遊びや散策に適さなくなったそうだが,その報告写真を彷彿とさせる。近場でこんな光景が見られるというのは少々衝撃であった。


おそらく、川が増水した時,上流から一気に流れてきて堆積したものだろう.

普段の採集場所では石をめくらないと貝は採集できないが,ここでは岩の表面までにシェルベッドが形成されている.BB君曰く「海みたいです」。

打ち上げられた石ころには死に殻がびっしりと付いていた。
今まで,琵琶湖水系でのカワヒバリ密度は利根川水系揖斐川水系よりも低いと思っていたが,局所的には両者に匹敵するほどの密度になっている所もあるわけだ。ただし、これほど高密度で見られる範囲はあまり広くはないので、今後,増殖要因をつきとめてコントロールの方策を立てることは難しくはないかもしれない.もっとも、方策が出来たところでそれを実行できるかどうかは別の話。