シンポとメッセ

アクアゲノムシンポジウム参加のため,朝からN市へ。北陸線の中でばったり卒論生N井君に会う。今日はNドームでの環境ビジネスメッセで一日アルバイトをするのだそうな(来週のゼミ発表の準備は大丈夫なんだろうか)。
まずはシンポ会場のNバイオ大へ行って,この大学で軟体動物の分子遺伝学的研究をしているHさんと打合せ。幸い私の研究テーマにも興味を持ってもらえたようだ。Hさんのもともとの研究対象は海産貝で,淡水貝に着手されたのは最近のようなので,こちらの材料の調達などには逆に私がお手伝いできることもあるかもしれない。ま,いずれにせよ,来年以降の研究がうまく進行するといいのだが。
そのあと,ちょいと環境ビジネスメッセをのぞきに行く。ぶらぶらと企業のブースを見ていたらいきなり声をかけられ,だれかと思えば大学出入の業者A川さんだった。何をしているのかと尋ねれば,水を売っているとのこと。ハワイの深層水だって。試飲してみると,塩辛さはないが,後からのどにいがらっぽさを感じて,かえってのどが乾いた。
ウチの大学のブース(工学部の研究室が出店している)を見に行った。廃プラスチックで作ったプランターの宣伝をしていて,植木鉢とチューリップの球根をくれた。環濠にヨシを植栽するための水中用大型プランターがつくれないか?と尋ねてみたら,プランターの耐久性の調査はやってみたいが,大型プランターをつくるための金型の製作に100万円以上もかかるということだった。うーむ,ちょっと実現は無理のよう。
午後にNバイオ大へ戻ってシンポ参加。配布資料を見たら,このシンポは午前中から始まっていて,ただ午後からが「公開シンポ」となっていた。午前の発表を聞き損ねて損をしたような気もしたが,資料を見ると,三重大Kさんのマシジミの発生や,東大Mさんの国産コイの話,琵琶博Kさんのイワナなど,大体すでに学会や論文でお目にかかった内容であった。
午後の発表で生態学絡みのものは,外来種の遺伝子解析の発表がまず2題。琵琶博のN井さんの発表,琵琶湖のバスは大半がノーザンとフロリダの雑種だとか。三重大のK村さん,日本と韓国のブルーギルはすべて1960年にもちこまれた10数匹の子孫。わかりやすすぎる結果である。京大のT原さん,泥底のメイオベントスのセルロース分解能について。メイオベントスが直接セルロースを同化できることはわかったが,バクテリアの介在があるとないで生態系に対する影響はどうなのか,いまひとつピンと来ない。
5時すぎに帰学し,小ネタ論文をしこしこ直す。