あと2日で,私は3度目の職場独法化を迎えることになる。矢でも鉄砲でも来い。
法人化とは国家予算の削減のために行われているわけで,国立大学は全国,否応無しに毎年1%ずつ経費が削減されていくわけである。ウチは県に一つしかない公立大学であるから必ずしもそうなるとは限らないのだが,やはり国立と足並みをそろえて削減されていく可能性が最大な訳で,大学の中期目標には,「外部研究資金の獲得額を倍増する」というのが挙げられている。
しかし,もし幸いに教員の努力が実り,外部資金が十分にとれて,研究費が潤沢になったならどうなるのだろう。国あるいは県はこれ幸いと運営補助金を削ったりしないだろうか。それなら資金獲得の努力はばかばかしいだけだ。
今更だけど,教育現場とは金を使うところであって,金を儲けるところではない。であるからして,もし資金に余裕ができたら,それは学生に還元するべきものだ。授業料を値下げしたり,学内奨学金を設立すれば,受験者が増えて大学のレベルは相当アップするに違いない。特待制度を採用している大学は少数あるようだが,全国の国立大学で,中期目標に「外部資金の獲得を目指し,その分浮いた経費で授業料の値下げを達成する」と掲げたところはあるのだろうか。ちょっと検索してみた限りでは見つからなかった。もし,そんな大学を知っている人がいたら教えてください。
ま,でも,こんな中期目標を挙げちゃったら,実現できなかった時の評価が恐ろしいけどね。